いただいた質問にお答えします  3月3日(水)の活動報告

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3月3日(水)の活動報告はいただいたご質問にお答えする回にします。

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未来授業で小学生・中学生にお話しをした時に「カウンセラーとして気を付けている事はどんな事がありますか?」という質問をいただく時があります。

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そんな時は「相談に来る方がどの様な事を望んでいるかを」と答えます。
補足の説明として「相談に来る方は大まかに3つのタイプに分かれると感じています」という事で、3つのタイプの説明をしています。
こちらが生徒さんに(参考になりました!)と好評だったので、この場を借りて皆さんにもシェアしようと思います。

私が相談員をやっていて感じる3つのタイプは
①問題解決に来た方
②関係性を求めている方
③その他の欲求を満たしに来ている方(いたずら・冷やかし)
に分かれると感じています。
順に説明していきます。

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①問題解決に来た方
ご自身が抱える問題や悩みを解決するために相談に来る方です。
問題があるから相談員の所に来るんでしょ!それって当然でしょ?という方もいらっしゃるかとは思いますが、そうでない場合もありますのでこちらを挙げました。

特徴としては
・話の内容が具体的
・ある程度の期間で完結(終結)する
という特徴があります。

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②関係性を求めに来る方
2つ目のタイプは関係性を求めに来る方です。
「関係性を求める」というのは「誰かとつながっている」という実感を得に来る、という事です。

特徴としては
・話の内容が抽象的、またはあいまい
・長期化しやすい、もしくはしている
・こちらの提案を否定する
「でも」「だって」「どうせ」などの否定から入るという事です。頭文字をとって3D(スリーディー)と呼ぶ方もいらっしゃいます。
こちらの提案をことごとく否定してくるので、話を聞いている方はだんだんと気持ちがモヤモヤしてきます。

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こういった特徴のある方は、孤独感にさいなまれている方や、何かしらの精神疾患を抱えている方が多い感じがあります。

例えばメンタルヘルス不全(こころの健康不調)で休職している、または治療に専念するために仕事をしていない、という方がいらっしゃるとします。
日中は治療のために休息をとっている事が多いです。
その時に頭に浮かぶ事は将来に対しての不安などネガティブな事が多く、ネガティブな気持ちにさいなまれます。
そんな時に相談員と接する事で、その間だけはネガティブな事から離れる事ができます。

この様なケースの場合は、問題が解決してしまったら困るので話を引き延ばします。
ですので、こちらの提案に対して否定から入ってくるという流れになります。
そのため同じところをぐるぐる回る形になるので長期化します。

相談機関によっては続々と新規の問題解決を望む方の対応が待っているので、一人の方に長く継続的に時間を割くわけにはいかない場合もあります。
かといっていい加減な対応をする事はできない、というジレンマが発生します。
ですので「時間を区切って回数を重ねる」という対応をとる場合が多いです。

こういった常連さんみたいな方たちを「多数回利用者」または「頻回者」と呼ぶ場合もありますが、そういった方たちが相談時間を支配してしまい、他の新規の相談者への対応に支障がでる場合もあります。
ですので、相談業務を実施する場合はこのような方たちに対してどの様な立ち位置をとるか?という取り決めをしておく必要性があります。

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③その他の欲求を満たしに来ている方(いたずら・冷やかし)
その他と書きましたが、いたずら目的で相談に来る方も一定数いらっしゃいます。
相談員の人格を否定するような言葉をぶつけてきたり、女性の相談員に卑猥な言葉や話をして反応を楽しむ、という方も一定数いらっしゃいます。

こういった方たちへの対応は相談機関によって様々で「聞いている相談員が辛かったら断ってもいい」という機関もあれば、「クレームになると困るので、そうならないような対応をしてほしい」という機関もあります。
この辺りは、相談を実施している機関の立ち位置によって変わってきます。

「そんな事はけしからん!」という方もいらっしゃるかとは思いますが、この様な方たちというのはある種の気の毒な環境にさらされている方たちなのです。
例えば、普段周囲の方から軽く扱われて、でも反抗する事ができなくて「自分より弱いと見た人に普段の不満をぶつける事で解消する」という事しかできない場合もあります。
そういったいびつな形でしか自分を維持できない、という方が一定数いらっしゃいます。

このまま放置しておくとどうなるか?というと自傷他害(じしょうたがい)に向かいます。
自傷だと自殺、他害だと例えば無差別殺人など。
自分が間違っている事を証明するために自殺するか、自分以外(他人・社会)が間違っている事を証明するために人を殺める、行きつくところまで行ってしまうとそうなってしまいます。

ですので、そのような事を未然に防ぐために対応する場合も存在しています。

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今回の話題はいかがだったでしょうか?
少々世の中の闇の部分みたいな事も書きましたので、気分を悪くされた方がいらっしゃいましたら申し訳ありません。
相談員は世の中の闇と戦う存在、という事を感じる事もありまして、その現状を少しでもお伝え出来たらと思い書きました。

我々は何のために生まれてきたのか?というご質問をいただく事がありますが、私は「人は幸せになるために生まれてきた」と信じています。
生きていく過程の中で行き違いがあり、こじれて傷つく事もありますが、それでも生きている人の共通の願いは「幸せになる事」だという事は真実だと思います。
そのためにカウンセラーとして、相談員として、何ができるか?という事を追求していこうと思います。

長文どうも失礼しました。
今回の活動報告は以上となります!